「時間をかけて店販POPを作ったのに、全く売上に繋がらない…」
「そもそも、お客様の心に響くPOPの作り方が分からない」。
多くの美容室経営者やスタイリストが、このような悩みを抱えています。ただ商品を並べるだけでは、その魅力はお客様に伝わりません。
本記事では、売れないPOPの共通点や失敗例から学び、コンセプト設計の重要性を解説します。ターゲット客層に響く訴求ポイントの見極め方から、無料テンプレートの限界と賢い活用術、そして売れる書き方の黄金律まで、具体的なノウハウを網羅しました。
さらに、目を引くキャッチコピーやセンスに頼らないデザインのコツ、お客様の視線を操るレイアウト術、売上を左右する設置場所と動線設計、そして効果測定と改善(PDCA)の回し方まで、成果を出すための本質的な店販ポップ作り方の要点を詳しくお伝えします。
- 売れないPOPに共通する原因と具体的な改善点が分かります。
- センスに頼らず、論理的に「売れる」デザインを作る方法が身につきます。
- お客様の心に響くキャッチコピーや文章の型を学べます。
- POPの効果を最大化し、店販売上を向上させる具体的な手順が理解できます。

失敗する「店販 ポップ 作り方」の共通点
- 売れないPOPの共通点 / 失敗例から学ぶ
- まずはコンセプト設計 / 誰に何を伝えるか
- ターゲット客層に響く訴求ポイントの見極め方
- 無料テンプレートの限界と賢い活用術
- 売れる書き方の黄金律 / 文章の型を知る
売れないPOPの共通点 / 失敗例から学ぶ

多くのサロンで見かける「売れないPOP」には、いくつかの共通した特徴があります。もしご自身の作ったPOPが当てはまるなら、すぐに見直す必要があるかもしれません。
最もよくある失敗例は、情報を詰め込みすぎることです。商品の特長をすべて伝えたい気持ちは分かりますが、文字だらけのPOPは読む気力を失わせます。専門用語が多く、お客様が直感的に理解できないのも問題です。
また、商品の説明に終始してしまい、「それを使うとお客様がどうなれるのか」という未来(ベネフィット)が描かれていないPOPも効果が薄いでしょう。お客様が知りたいのは成分の詳細ではなく、自分の悩みがどう解決されるか、なのです。
デザイン面では、色を使いすぎたり、統一感のないフォントを使用したりすることで、全体的に雑然とした印象を与えてしまいます。結果として、安っぽく見えてしまい、商品の価値を下げてしまうことにもなりかねません。
これらの失敗例は、お客様の視点に立っていないことが根本的な原因です。作り手の「伝えたいこと」だけを押し付けるのではなく、お客様が「知りたいこと」を届ける意識が何よりも重要になります。
そもそも店販が売れない原因についてより深く知りたい方は、こちらの記事も併せてお読みください。
美容室で店販が売れない?原因と打開策を徹底解説
まずはコンセプト設計 / 誰に何を伝えるか

成果の出るPOP作りは、デザインやキャッチコピーを考える前に、まず「コンセプト設計」から始まります。誰に、何を伝え、どのような行動を促したいのかを明確にすることが、成功への第一歩です。
最初に考えるべきは「ターゲットは誰か?」ということです。「すべてのお客様」を対象にすると、メッセージがぼやけてしまい、誰の心にも響きません。
例えば、「30代、子育て中で朝のスタイリングに時間をかけられない女性」や「髪のダメージとエイジングサインが気になり始めた40代の男性」のように、具体的な人物像(ペルソナ)を設定してみましょう。
コンセプト設計の3つの柱
- ターゲット(Who): 誰に伝えたいのか?(例:髪のパサつきに悩む20代女性)
- メッセージ(What): 最も伝えたいことは何か?(例:このオイルを使えば、潤いとツヤが1日中続く)
- ゴール(How): どんな行動をしてほしいのか?(例:テスターを手に取って試してもらう、購入してもらう)
この3つの柱を最初に固めることで、POPに記載すべき情報やデザインの方向性が自ずと定まります。
コンセプトが明確であれば、チーム内で共有する際も認識のズレが起きにくく、一貫性のある販促活動が可能になります。いきなりパソコンに向かうのではなく、まずは紙とペンでこの設計図を描く時間を作りましょう。
ターゲット客層に響く訴求ポイントの見極め方

コンセプト設計でターゲットを定めたら、次はそのターゲットの心に深く響く「訴求ポイント」を見極める作業に移ります。ここで重要なのは、商品の「特徴(Feature)」ではなく、「便益(Benefit)」を伝えることです。
「特徴」とは、商品が持つ機能や成分そのものを指します。例えば、「高濃度のアルガンオイルを配合」というのは特徴です。
一方で、「便益」とは、その特徴によってお客様が得られる嬉しい変化や体験のことです。例えば、「パサついて広がる髪が、朝のスタイリング5分でしっとりまとまる」というのが便益にあたります。
お客様は、商品そのものが欲しいのではなく、商品を通じて得られる理想の未来を手に入れたいと考えています。そのため、POPではこの便益を具体的に、そして感情に訴えかける言葉で表現することが不可欠です。
ターゲットの悩みを深く理解し、「そうそう、それで困ってたの!」と共感されるような言葉を探しましょう。
お客様の会話やカウンセリング時の悩みにヒントが隠されています。「最近、髪のうねりがひどくて…」「カラーの色持ちが悪いのが悩み」といったお客様の生の声こそ、最も響く訴求ポイントの宝庫なのです。
無料テンプレートの限界と賢い活用術

POP作りにおいて、無料のデザインテンプレートは非常に便利なツールです。特にデザインに自信がない方や、手早く作成したい場合には大きな助けとなります。しかし、その限界も理解した上で活用することが重要です。
無料テンプレートの最大のデメリットは、他店と似たようなデザインになりがちで、独自性を出しにくい点です。ありふれたデザインは、お客様の目に留まりにくく、サロンのブランドイメージを損なう可能性も否定できません。
また、テンプレートのレイアウトに縛られてしまい、本当に伝えたい情報を効果的に配置できないケースもあります。
無料テンプレートの注意点
安易にテンプレートに頼りすぎると、商品の魅力やサロンの個性が埋もれてしまう危険性があります。あくまで「たたき台」として利用し、オリジナリティを加える工夫を忘れないようにしましょう。
では、どのように賢く活用すれば良いのでしょうか。一つは、レイアウトや配色の「お手本」として参考にすることです。プロが作ったデザインのどこに写真が置かれ、どのくらいの文字サイズで、どんな色が使われているかを分析するだけでも、デザインの基本を学べます。
CanvaのPOPテンプレートなどを参考に、レイアウトの基本を学ぶのも良いでしょう。テンプレートをそのまま使うのではなく、自店のロゴを入れたり、ブランドカラーに色調を調整したりするだけで、ぐっとオリジナル性が高まります。
売れる書き方の黄金律 / 文章の型を知る

人の心を動かし、行動を促す文章には、古くから使われている「型」が存在します。この黄金律を知ることで、POPの文章を論理的に組み立て、格段に説得力を高めることができます。
代表的な文章の型が「AIDA(アイダ)の法則」です。これは、消費者が商品を知ってから購入に至るまでの心理プロセスを示したもので、POP作りにも非常に有効です。
AIDAの法則
- Attention(注意): まずはキャッチコピーで注意を引く。
- Interest(興味): お客様の悩みや欲求に触れ、興味を持たせる。
- Desire(欲求): 商品を使うことで得られる未来を見せ、欲しいと思わせる。
- Action(行動): 「レジまでお持ちください」「スタッフまで」と行動を促す。
もう一つ、強力な型が「QUESTフォーミュラ」です。物語のように展開することで、お客様の感情に強く訴えかけます。
まず「Qualify(絞り込み)」でターゲットに呼びかけ(例:髪のパサつきに悩むあなたへ)、次に「Understand(共感)」で悩みを理解していることを示します。そして「Educate(教育)」で解決策(商品)を提示し、「Stimulate(興奮)」で理想の未来を描き、「Transition(変化)」で具体的な行動へと導きます。
これらの型を意識するだけで、単なる商品説明から脱却し、お客様の購買意欲をかき立てるストーリー性のあるPOPを作成することができるようになります。
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成果を出す「店販 ポップ 作り方」の法則
- 目を引くキャッチコピー / 心を掴む言葉選び
- デザインのコツ / センスに頼らない法則
- お客様の視線を操るレイアウト術
- 売上を変える設置場所と動線設計
- 効果測定と改善(PDCA)の回し方
目を引くキャッチコピー / 心を掴む言葉選び

POPの成否は、最初の1秒で決まる、と言っても過言ではありません。お客様の足を止め、続きを読む気にさせるのが「キャッチコピー」の役割です。ここでは、心を掴む言葉選びの具体的なテクニックを紹介します。
一つ目は、具体的な数字を入れることです。「リピート率92%の奇跡のオイル」や「朝の準備が10分短縮できる魔法のブラシ」のように、数字は具体性と信頼性を与え、強いインパクトを生み出します。
二つ目は、お客様に問いかける「疑問形」です。「その髪のダメージ、あきらめていませんか?」と問いかけることで、お客様は自分事として捉え、答えを探そうとPOPに意識を向けます。
キャッチコピーのアイデア例
- ベネフィット訴求:「もう寝ぐせで悩まない。感動のまとまり髪へ。」
- ターゲットへの呼びかけ:「くせ毛で広がる髪にお悩みのあなたへ。」
- 意外性・新情報:「美容師が本当に自宅で使っているシャンプー、教えます。」
- ネガティブ訴求:「知らないと損する、紫外線が髪に与える本当のダメージ。」
これらのテクニックを組み合わせ、ターゲットの心に最も響く言葉を探しましょう。
大切なのは、完璧なコピーを最初から作ろうとしないことです。いくつか候補を出し、スタッフ同士でどれが一番心に響くか話し合ってみるのも良い方法です。言葉一つで、お客様の反応は劇的に変わります。
デザインのコツ / センスに頼らない法則

「デザインはセンスが必要だから苦手…」と感じる方も多いかもしれませんが、実は売れるPOPデザインには、誰でも実践できる「法則」があります。センスに頼らず、論理的にデザインを組み立てるコツを学びましょう。
まず、配色は3色以内に絞るのが基本です。情報が整理されて見やすくなり、洗練された印象を与えます。ベースカラー(70%)、メインカラー(25%)、アクセントカラー(5%)の比率を意識すると、バランスの良い配色になります。
配色の組み合わせに迷った際は、Adobe Colorのような無料の配色ツールを使うと、プロが使うような調和のとれた色の組み合わせを簡単に見つけられます。
次に、フォントは2種類までにしましょう。見出し用のゴシック体、本文用の明朝体など、役割を分けることでメリハリがつき、格段に読みやすくなります。
そして、最も重要なのが「余白」です。情報を詰め込まず、文字や写真の周りに十分な余白を設けることで、高級感や清潔感が生まれます。伝えたい要素が際立ち、お客様はストレスなく情報を読み取ることができるのです。
これらの法則を守るだけで、デザインは驚くほど洗練されます。センスは知識と経験で磨かれるもの。まずは基本の型を覚えることから始めましょう。
お客様の視線を操るレイアウト術

優れたレイアウトは、お客様の視線を自然に誘導し、伝えたい情報を効果的に届ける力を持っています。人間の視線の動きには特定のパターンがあり、それを理解してレイアウトに応用することが重要です。
横書きの文章の場合、人の視線は左上から右下へと「Z」の形に動く傾向があります。これを「Zの法則」と呼びます。
そのため、最も伝えたいキャッチコピーや商品の写真は左上に配置するのが効果的です。そして、視線の終着点である右下に、価格や行動を促す一言(CTA)を置くと、スムーズに情報が伝わります。
また、ウェブサイトなどでよく見られる「Fの法則」も参考になります。これは、視線がまず上部の水平方向に動き、次に少し下がって再び水平に、最後に左側を縦に流れるというパターンです。
この法則から、重要な情報は上部に集中させることが有効だとわかります。POPの中でも、特に読んでほしい部分は前半に配置するよう心がけましょう。
写真やイラストは、視線を強く引きつける要素です。人物の写真を使う場合は、その目線が商品の方向を向いていると、お客様の視線も自然に商品へと誘導されます。このように、視線の動きを意識して要素を配置するだけで、POPの訴求力は大きく向上するのです。
売上を変える設置場所と動線設計

どれだけ素晴らしいPOPを作成しても、お客様の目に触れなければ意味がありません。POPの効果を最大化するためには、「どこに設置するか」という戦略が極めて重要になります。
まず考えるべきは、お客様の滞在時間が長い場所です。具体的には、セット面、待合スペース、シャンプー台周りなどが挙げられます。
特にセット面は、お客様が鏡の前に長時間座っているため、POPをじっくり読んでもらう絶好のチャンスです。鏡の隅やワゴンの上に、施術に関連する商品のPOPを置くと、自然な流れで会話に繋げやすくなります。店販は、こうした会話から生まれることが非常に多いのです。
効果的な設置場所の例
- セット面: お客様の目線の高さに。施術中の会話のきっかけに。
- 待合スペース: 待ち時間にじっくり読んでもらえる。雑誌などと一緒に。
- レジ横: 購入直前の「ついで買い」を促進。ミニサイズのPOPが効果的。
- トイレ: 意外な穴場。個室空間で集中して読んでもらいやすい。
また、サロン内のお客様の動き(動線)を意識することも大切です。入口から受付、待合、セット面、シャンプー台、そしてレジへと続く流れの中で、自然と目に入る場所にPOPを配置しましょう。
サロン全体の動線設計を見直すことは、POPの効果だけでなく、お客様の快適性やスタッフの作業効率にも繋がります。より詳しくは「美容室の動線設計ガイド|失敗しないレイアウトのコツ」で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
効果測定と改善(PDCA)の回し方

POPは作って終わりではありません。その効果を測定し、継続的に改善していく「PDCAサイクル」を回すことで、より成果の出るものへと進化させていくことができます。
PDCAとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字を取ったものです。これは多くのビジネスで使われるフレームワークで、POP改善にも応用できます。
中小企業庁の資料でもその重要性が説かれているように、継続的な改善活動がビジネス成長の鍵となります。
Plan(計画): まず、「どの商品の売上を何%上げるか」といった具体的な目標を設定し、そのためのPOPのコンセプトやデザインを計画します。
Do(実行): 計画に基づいてPOPを作成し、決めた場所に設置します。
Check(評価): ここが最も重要です。設置後、一定期間(例:1ヶ月間)の売上データを確認し、目標を達成できたか評価します。また、「POPについて質問された回数」や「商品を手に取ったお客様の数」なども、定性的な効果測定の指標になります。
Action(改善): 評価の結果を踏まえ、改善策を考えます。売上が伸び悩んだなら、「キャッチコピーを変えてみる」「写真を変えてみる」「設置場所を変えてみる」など、仮説を立てて次のアクションに繋げます。これをABテストと呼び、少しずつ改善を重ねていくのです。
このサイクルを地道に繰り返すことで、お客様の反応が手に取るように分かり、サロン独自の「売れるPOPの法則」が見つかるはずです。店販POPは客単価アップに直結する重要な施策です。より詳しい単価アップ戦略は美容室の客単価を上げる方法!失敗しない具体策を解説をご覧ください。
まとめ:本質的な店販 ポップ 作り方の要点
この記事では、美容室の店販売上を向上させるための、本質的なPOPの作り方について解説しました。最後に、重要なポイントをリストで振り返ります。
- 売れないPOPの共通点は「情報の詰め込みすぎ」「専門用語の多用」「ベネフィットの欠如」。
- POP作りは、まず「誰に何を伝えるか」というコンセプト設計から始める。
- ターゲットの悩みに寄り添い、「特徴」ではなく「便益(ベネフィット)」を訴求する。
- 無料テンプレートは参考程度に留め、自店のブランドカラーやロゴで独自性を出す。
- AIDAの法則など、人の心を動かす文章の「型」を活用して構成を考える。
- キャッチコピーには具体的な数字や疑問形を取り入れ、注意を引く工夫をする。
- デザインは「配色3色以内」「フォント2種類まで」「十分な余白」が基本法則。
- センスに頼らず、論理的なデザインルールを覚えることが成功の近道。
- お客様の視線の動き(Zの法則、Fの法則)を意識してレイアウトを組む。
- 最も伝えたい情報は、視線が最初に向かう「左上」に配置するのが効果的。
- POPはセット面や待合など、お客様の滞在時間が長い場所に設置する。
- サロン内の動線を考慮し、お客様が自然に目にする場所に配置することが重要。
- POPは作って終わりではなく、PDCAサイクルで継続的に効果測定と改善を行う。
- 売上データだけでなく、「質問が増えたか」など定性的な変化も評価指標にする。
- キャッチコピーやデザインのABテストを繰り返し、自店だけの成功パターンを見つける。